「私は英語がある程度できるから、きっとフランス語を習得するのも簡単なはずだ」なんて思っている方、もしかしたらそれがフランス語の上達を妨げているかもしれません。
英語とフランス語では異なる点がいくつかあるので、そのいくつかをここではご紹介したいと思います。
名詞には男性名詞と女性名詞が存在する
これは、フランス語だけではなく、ラテン語をベースとする言語、例えば、イタリア語やスペイン語、ポルトガル語に、ドイツ語に関しては中世名詞というものまで存在する言語があります。
例えば、プレゼントという単語である「cadeau」、これは男性名詞となり、サラダを意味する「salade」は、女性名詞です。
しかし、1つ1つの単語を男性名詞か女性名詞かと覚えていくのは面倒ですし、混乱してしまいますので、その法則を身につけておくと簡単です。
例えば、語尾に「eau」「age」、それに「ment」などがつく単語は、ほとんどが男性名詞です。
逆に「tion」「arde」「ade」などが語尾につくものが女性名詞となっているので、語尾に関する規則を頭に入れ、不規則であるものに関しては、マニュアルで覚えていきましょう。
形容詞を置く位置が異なる
例えば、英語では、「きれいな花」という言葉がありますが、「beautiful flower」と、形容詞が名詞の前に来るのが一般的というよりも、それ以外に来ることはありません。
ですが、フランス語やスペイン語もそうなのですが、これらの言語は形容詞の位置が変わります。
基本的に、形容詞は「un livre interessant(興味深い本)」のように名詞の後ろに来ることが多いです。
しかし、grandやpetitのような大きさを表す形容詞は名詞の前に置くというのが一般的です。
これもフランス語を話したりしていると「この単語の後ろに形容詞がくるのは何だかおかしい」というような感覚が必ずつかめてきます。
主語に対して動詞が変化する
フランス語最大の難関ともいえるのが、動詞の変換です。
「いや、英語も主語によって動詞が変化するではないか」と言われれば確かにそうなのですが、その変化の種類はフランス語の方が圧倒的に多く、現在形だけで1つの単語が6種類変化します。
というのも、英語の場合、1人称と2人称の単数と複数形は動詞の原形のままで、3人称単数形だけ動詞の変化をします。
しかし、フランス語というのは動詞の原形があり、すべての主語に対して動詞の形が変化します。
例えば、「来る」という意味の「venir」ですが、これは、(私は)vienes、(君は)viens、(彼・彼女は)vient、(私達は)venons、(君たちは)venez、(彼らは)viennentと、現在形だけで6種類も変化し、過去形や接続法の現在や過去でまたそれぞれ6種類の動詞の変化をします。
ですが、これも規則に従えば覚えられますし、不規則であってもその中に規則があるので、勉強していくうちに慣れてきます。
今日のポイント
このようにフランス語と英語では様々な違いがあります。
ですが、勉強をしていけば徐々に慣れていきますので、焦らずに慣れていきましょう。
・語尾に「tion」「arde」「ade」などがつく単語は、ほとんどが女性名詞
・基本的に、フランス語の形容詞は名詞の後ろに来ることが多い
・大きさを表す形容詞は名詞の前に置くというのが一般的