フランス語で「翼」は「aile」と書きます。
発音は「エル」または「エール」。
例えば有名なフランス語の慣用語句に「Aile D’ange」というものがありますが、これは「エール・ド・アンジュ」と発音し、「天使の翼」といった意味を表しています。
「aile」の詳しい発音は?
フランス語の発音をカタカナで表記するのはなかなか難しいのですが、「aile」の場合ですと、「エル」、または短めの「エール」といった具合になるでしょう。
フランス語では、二重母音であっても、基本的には一母音で発音されることが普通です。
ゆえに「ai」は「エ」。
「l」は普通に「ル」。
語末の「e」は発音しません。
初めの「ai」(エ)にアクセントが置かれるので、「音を伸ばす」のではなく「強調する」ニュアンスで、短めに「エー」と発音すると、なかなかフランス語ネイティブに近い発音で聞こえます。
複数形だとどうなる?
鳥でも飛行機でも、翼は2枚(あるいは4枚、6枚など偶数)を備えていることが普通でしょう。
両翼という意味で使うならば「aile」を複数形として、「les ailes」となります。
発音は「レ ゼル」といったところです。
単語の末尾に複数形を示す「s」が付きますが、フランス語の場合には英語と違って、この「s」の発音はありません。
末尾のsの発音がない代わりに頭に「les」が付いて、音だけで聞いても紛らわしくないような工夫がされているのです。
翼と羽の違いは?
ところで話は一旦フランス語から離れますが、そもそも「翼」と「羽」と「羽根」はどう違うのでしょうか。
まず、「翼」は「鳥や飛行機などが備えている、空気中で飛行するために使用される部位または構造の全体」を指します。
次に「羽根」は、特に鳥の翼を構成している羽毛の1本1本のことを指しています。
そして「羽」は、「翼」と「羽根」のどちらの意味も持っていて、文脈によってどちらの意味でも取れる用例が多く見られています。
部位全体を示す「翼」は、英語で言うと「wing」で、フランス語だと前述の通り「aile」。
翼を構成する鳥の羽毛1本1本を示す「羽根」は、英語で言うと「feather」で、フランス語だと「plume」となります。
普段使う日本語だと「つばさ」も「はね」も同じような意味合いで使ってしまいますが、英語およびフランス語だと、かなり厳密に区別されて使われる傾向にあるので意識しておきたいところですね。